皆さん、エアコン選びで迷っていませんか?
エアコンは昔と違い、ただ温めたり、冷やしたりといった単純な家電ではなくなっています。
各メーカー独自の機能をあげているので、どのメーカーを選んだらよいか分からない。
メーカーを選んでも、ハイグレード(上位機種)か、スタンダード(下位機種)かで迷います。
それなら、一度試しに買ってみて、気に入らなかったらすぐに取り換える・・・とはいかないでしょう。
私も、どこのメーカーにするか?ハイグレードにするか、スタンダードで費用を抑えるかさんざん悩みました。
そこで、今回私が、各メーカーどれがいいか調べた情報をまとめました。
特に、エアコン内部のカビやほこり対策について悩みがあるなら、お役に立てそうです。
家電量販店では、良いことしか言わない傾向にあるため、しっかりと事実を踏まえて検討していきましょう。
エアコンの掃除は不要か?
エアコンを使うなら、できるだけ綺麗に使いたい。
キタナイ風を浴びたくない。
だれしも、そう思うでしょう。
各メーカーも、自動でフィルターを掃除したり、カビを抑制する機能を付けたりして、清潔な運転ができることを宣伝しています。
そこで、掃除不要で、ほこりが溜まらず、できるだけカビが発生しないメーカーを調べたのですが、カビやほこり、汚れを自動で防ぐことは現在の技術では不可能だという結論に達しました。
エアコン掃除の業者のホームページを見れば明らかで、カビやほこり、汚れが完全に自動で除去できているメーカーは存在しません。
私が読んでみて大変勉強になったHPはこちらです。こちら以外でもブログで情報を発信している掃除業者がたくさんいるので、調べてみるとエアコンの実際の状況が分かります。
掃除業者の写真を見てみると、たとえ最上位機種のエアコンだったとしても、5年くらい使ったエアコンの汚れは耐えられるものではありませんでした。
結局どのような仕組みを使おうとも、何年か使ったら業者に掃除してもらうほうが良いでしょう。
写真をみれば一目瞭然ですが、一応理屈も説明します。
まず基本知識として、エアコンが汚れる場所を見てみましょう。
エアコンの汚れる場所(エアコンを横からみた図)
- フィルター
- 送風ファン
- 熱交換器
- ドレンパン
- ルーバー(フラップ)
エアコンの空気の流れ(送風路)を理解すれば掃除場所が分かる。
冷房の場合
フィルターを通して、エアコン内に空気が入り、送風ファンを回して、熱交換器で冷やして、熱交換器についた湿気をドレンパンで受け止め、ルーバーを通して風が出ていきます。
これらの部分に、カビやほこり、汚れがついてきます。
各メーカー別のカビ、汚れ対策
カビに対処する機能を持ち、カビに強いと言われるメーカーに日立と富士通があります。
- 日立の凍結洗浄
- 富士通の熱交換器加熱除菌
これらは熱交換器に対する処置になります。熱交換器はきれいになるでしょうが、他の場所のカビや汚れは取れません。
ドレンパン、送風ファン、ルーバーにカビや汚れがつくので結局、何年か後には分解洗浄することになります。
送風路にコーティーングし汚れを付きにくくする機種もあります。
- 三菱のよごれんボディ ※スペック(上位下位機種)によってコーディングされた場所が異なる
- 日立のステンレス・クリーンシステム
三菱は、熱交換器だけでなく、送風路にもコーティーングを施しています。
日立は、ステンレスを使用して、汚れを防いでいます。ステンレスのため油汚れにも強いと言えるでしょう。
ただ、ステンレスを使用しているため、結露が発生すると言われています。このため、運転するとエアコンから水が飛んでくる(水飛びする)という声が上がっています。
その他のメーカーも部分的に、コーティーングを施しています。
カビができやすいメーカー
カビが生えるのが本当嫌で調べたのですが、現時点でエアコンの掃除機能のみでカビを完全に防ぐことは無理です。
※掃除業者のHPを調べてみると、分解したエアコンの内部に黒いカビがついている写真が見つかります。
なので
カビに強く、カビにくいエアコンを選ぶというより、部屋の湿度をコントロールしたほうが良いです。
そこで、逆にカビができやすいと言われるメーカーを見てみましょう。
- 日立
- ダイキン
日立は凍結洗浄でカビに強いと思われますが、掃除業者のブログや、白くまくんの評価を読んでみるとカビやすいという評価が出ています。
送風路にステンレスを使っているため、結露しやすく、水分がエアコンに溜まりやすいからではないでしょうか?
ダイキンも掃除業者のブログを読むとカビが内部にできやすいという評価をしています。
うるさらには、加湿機能があるのですが、この加湿機能が影響している可能性があります。
実際、加湿するホースは、やはりカビるようです。
油汚れに強いメーカー
キッチンにつけるなら、油汚れに強いほうが良いと考え調べてみました。
- 日立
- 三菱
- パナソニック
日立は、送風路にステンレスを使用しているため、油汚れに強いです。
また、メーカによると凍結洗浄は熱交換器の油汚れを落とすと宣伝してます。
三菱は、送風路にコーティーングがされているため、油汚れに強いとカタログにあります。
しかし、コーティーングされている場所は機種によって違いますので注意が必要です。
パナソニックはナノイーが油汚れにも効果があると、販売員から説明を聞きました。
これらのメーカーは、その他のメーカー比べ、油汚れに強いと言えますが、何年か使用したら、しっかりと掃除しなくてはいけないことに変わりはありません。
自動お掃除機能について
フィルターを自動で掃除してくれる機能ですが、完全ではありません。
むしろ、掃除しなくていいんだという認識から放置すると、とんでもない汚れをため込んでいることがあります。
分解掃除は必須だという認識で良いでしょう。 自動お掃除などがついていると、分解洗浄するときに余分に費用が掛かります。
特にパナソニックの自動お掃除機能は、壊れやすいという評価が出ています。
また、パナソニックは自動でほこりを外に排出する機能がある機種がありますが、この排出ホースにほこりがつまっている場合もあります。
自動お掃除機能は、ランニングコストをあげるため基本的に必要ないと言えます。たとえ、自動お掃除機能がついていたとしても、しっかり自分で確認することが大切でしょう。
お手入れが楽なメーカーはどれか?
各メーカーとも、カビ、ほこり、油汚れなどに対処する機能を付けていますが、完全にお手入れが不要になるメーカーは現時点(2020年)では存在しないことが分かりました。
どのみち汚れるなら、普段のお手入れをしやすいメーカーを選択することも視野に入れておくと良いでしょう。
三菱、シャープともに、自分で分解して掃除できるようなスタイルを取っています。
特に、三菱の上位機種では、熱交換器まで掃除できます。
他メーカーでは、風が出てくる吹き出し口や、ルーバーを掃除することも困難になります。
三菱やシャープのエアコンは、ルーバーを外して、吹き出し口の中を楽に掃除できます。
見える部分が、掃除しづらいのは精神的にもつらいでしょう。 どこまで分解できるかは、機種によって違いますので、カタログをよく確認してください。
上位機種(ハイグレード)と下位機種(スタンダード)はどちらが良いか?
ハイグレードモデルとスタンダードモデルの違いは、機能の多さと運転時の電気代を抑えられるかどうかです。
欲しい機能が、ハイグレードにはついているが、スタンダードにはついていないこともあります。
カタログをよく見る必要があります。
意外と各社が掲げる目玉の機能は、スタンダードモデルについています。
AIの性能や、コーティーング場所、除湿の方法、気流制御などはグレードによって変わってきます。メーカーを決めたら、必ずカタログを確認して機能がついているか調べましょう。
ハイグレードモデルの利点
- 機能が豊富である
- スタンダードモデルと比べ電気代がお得である
ハイグレードモデルの欠点
- 高額なため、すぐに買い替えられない
- 分解洗浄する費用が高い
スタンダードモデルの利点
- エアコン本体価格が安い
- 買い替えしやすい
- シンプルな構造なので故障しにくい
- 分解洗浄する費用が安い
スタンダードモデルの欠点
- 快適な運転機能が少ない
- ハイグレードモデルと比べ電気代が高い
ハイグレードだと電気代は安くなるのか?
家電量販店に行くと、ハイグレードモデルだと年間の電気代が安くなり、スタンダードモデルとの価格差は、何年かすれば元が取れると説明されます。
だいだい電気代は年間約一万円くらい安くなり、10年使えば、スタンダードとの価格差、約10万円の元が取れるといった具合です。
では、この電気代の試算は年間に何時間使用しての値段でしょうか?
こちらに、詳細が載っていますが概ね以下の時間になります。
- 一日18時間
- 冷房期間は約4か月
- 暖房期間は約5か月
これだけの期間使用するか、生活スタイルをよく考えて、電気代が年間いくら安くなるか考えてみると、本当に得かどうか分かるでしょう。
また、忘れてはいけないこととして、電気代が得だからと、使えば使うほどエアコンは汚れていきます。
その分、分解掃除の必要が出てくるため費用がかさみます。
ハイグレードだと、分解掃除の費用が上がります。
業者のHPをみてみると、2倍まではいきませんが、1.8倍くらい費用が掛かります。
この点を考慮すると、電気代だけで、価格差を埋めるのは難しいでしょう。
費用といった面のみを考慮するなら、スタンダードのほうが安く済みそうです。
快適な空間を体験したいならハイグレードがおすすめ
費用は度外視して、快適な空間を重視するなら、ハイグレードから選ぶと良いのでしょう。
省エネなため、長時間つけておいても電気代があまりかからないので、常に快適な空間を維持できます。
AIの機能はハイグレードモデルのほうが優れています。
エアコンの風が直接当たるのが嫌なら、気流制御があるグレードを選ぶのも良いでしょう。
ハイグレードとスタンダードの性能は雲泥の差がある
ハイグレードとスタンダードでは性能に雲泥の差があると言われます。
調べてみると、10年前のハイグレードと今のスタンダードを比べても昔のハイグレードのほうが性能が良いという話もあります。
型落ちのハイグレードが安く手に入るなら、そちらを選ぶのも一つの手になります。
除湿について(弱冷房除湿、再加熱除湿)
エアコンを選択するとき、考慮しておいた方がいい機能に除湿があります。
除湿の方法は二種類あります。
- 弱冷房除湿
- 再熱除湿
エアコンの除湿は、熱交換器で空気の温度を奪ったときにできる結露を排出することで、湿度を下げます。
弱冷房除湿は、熱を奪って冷たくなった空気をそのまま、吹き出し口から出します。
再熱除湿は、熱を奪って冷たくなった空気を再度温めて、吹き出し口から出します。
このため、再熱除湿は湿度を下げながらも、室温を下げすぎないようにできます。
梅雨の時期に、室温を下げたくないが、湿度は取りたいといったときに使用できます。
ただし、冷やした空気を再度温めることから、電気代は弱冷房除湿よりもかかります。
除湿の方法は、グレードによって変わってきますので、カタログをみてください。
弱冷房除湿しかない場合、除湿器を併用することも考慮に入れると良いでしょう。
除湿器は、室温を上げるため、エアコンの冷風で相殺することができます。
ピンポイントの乾燥にも除湿器は役に立ちますので、一台あっても便利なものです。
除湿器について
除湿器は、コンプレッサー方式、デシカント方式、ハイブリッド方式があります。
夏や梅雨時期の湿度を解消したいなら、コンプレッサー方式
冬場の結露対策などを解消したいなら、デシカント方式
夏と冬、両方の時期の湿度を解消したいなら、ハイブリッド方式となります。
対応畳数はどう選ぶのか?
対応畳数の基本的な見方はこちらを参考にしてください。
エアコンの対応畳数は、昔の気密や断熱性能で評価されていますので、最近建てた家ならある程度は低く見積もって大丈夫だと言われます。
ただし、この評価は冷房と暖房で違ってきます。
冷房は、畳数が少なくても効くそうです。
暖房の効きは、畳数が足りないと厳しいと言われています。
冷房を重視するか?暖房を重視するか?生活スタイルを考慮して畳数を選ぶと良いでしょう。
また、サブの暖房があるかどうかで、満足度は変わってきます。
予算があるなら、基本的に適切な畳数にしたほうが間違いがないでしょう。
調べた結果どこのメーカーを選んだか
色々調べた結果、定期的な掃除は必須であるため、自分で掃除できるメーカーにしました。
三菱とシャープになります。
シャープは壊れやすいという、意見が上がっていますが、プラズマクラスターの集中力を高めるという効果は個人的に感じているので選択しました。
シャープのプラズマクラスターは集中力を高めるのか?
以前、扇風機を買おうと思い、心地よい風が出るメーカーはどこか家電量販店で実際に風にあたって比較していました。
風が直線的だなとか、やわらかいなとか感覚で比較していたところ、シャープの扇風機の風を浴びたとき、脳がすっきりし目がハッキリしてくるような感じがしました。
そして、この感覚は間違っていませんでした。
シャープの公式HPに、プラズマクラスターと集中力について書かれています→ここ
こちらの記事でも、集中力を高めるか検証しています。
仕事部屋、書斎、子供の部屋など集中力が必要な場所には、シャープのエアコンを選択肢に入れてよいのではないでしょうか?
シャープの扇風機もお勧め
シャープの扇風機は、ネイチャーウィングという、特殊な形状をもった羽を採用しています。
他のメーカーと比べたのですが、他のメーカーは風が直線的で、長く浴びていると体が部分的に冷えて、怠くなってきます。
※日立の「うちわ風」はやさしい風当たりで心地よかったです。
シャープのネイチャーウィングは、風当たりがやわらかく、長く浴びても怠くなったりしませんでした。
私のおすすめは、アサギマダラ蝶の羽根を応用した、第一世代のネイチャーウィングを採用した機種です。
アサギマダラ蝶とアゲハ蝶の羽を応用した、第二世代のトリプル・ネイチャーウィング(ハイブリッド・ネイチャーウィング)を採用している上位機種があるのですが、こちらの風は複雑な気流で、浴びていると、グラグラ揺らされているように感じました。
シャープ、第一世代のネイチャーウイング採用機種(PJ-L3DS)(前年度モデルPJ-J3DS)を個人的にはおすすめします。
PJ-L3DSとPJ-J3DSの違いは、羽の色だけです。前年度モデルのほうがお得に購入できます。
一台持っていると、サーキュレーションとしても使えますのでおすすめです。
シャープ扇風機の公式HPを載せておきます→ここ
従来とは全く異なった視点で、エアコン内部のカビやほこりに対処するシャープのエアレスト
各メーカー既存のエアコンは、フィルターの性能が高くないため、空気の取り込み口から、カビやほこりがエアコン内部に入ってしまいます。
シャープのエアレストは、空気清浄機並みのフィルターを採用し、そもそもカビやほこりをエアコン内部にできるだけ入れない仕組みを取っています。
エアコン内部の構造を見てみると分かるのですが、送風ファンに覆い被るように熱交換器が配置されています。
このため、エアコン内部の風通しが悪くなり、湿気が溜まりやすくなります。
物が多く、淀んだ物置を思い浮かべると分かると思います。
熱交換器を前面に配置することにより、物理的に距離を取り、エアコン内部の湿度を室内と同じくらいに保ちます。
詳しくはシャープの公式HPへ→ここ
ただ、発売してまだ時間がたっていないため、本当に内部のカビやほこりを排除できるかが分かっていないのが残念です。
また、特殊な構造となっているため、分解洗浄ができるか、まだ分かりません。
シャープは公式で掃除するサービスを行っていますので、掃除できないといったことはないでしょうが、いかんせん全体的に評価がそろっていません。
購入は家電量販店か?通販か?
家電量販店で買うメリットをあげてみます。
- エアコンを複数買うと割引がある
- 基本工事費が無料になる機種がある
- 不具合があったとき相談できる
家電量販店で買うと基礎工事費が無料なのと、不都合があったときに相談できるのではないかと思い家電量販店で買うのが良いと思っていました。
しかし、エアコン取付業者のブログを読んでいると、工事のずさんさがあることが分かりました。
いい加減な業者にあたってしまうと、エアコンの故障だけでなく、家自体を傷めることもあります。
家電量販店で購入して取り付ける場合、どのような業者にあたるか分かりません。
それならば、通販で価格を抑え、浮いた費用でしっかりとした業者に頼んだ方が結果的に良いだろうと思いなおしました。
エアコンの取り付けには、特殊な資格はいりませんが、基本的に電気工事士の資格を持っている方が、取り付けを行います。
正直ただ取り付けるだけだから、誰でも変わらないだろうと思っていました。
いざ自分が取り付けるために情報を集めてみると、ちゃんとした人に取り付けてもらわないとダメだなと思いなおしました。
調べて分かったのですが、エアコンの取り付けには『冷凍空気調和機器施工技能士』という資格があるそうです。
1級、2級、3級とあり。
1級、2級には実務経験の有無が受験資格にあります。
実技試験もあるため、このような資格を有している業者を選択すると良いでしょう。
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