ソフトバンクの柳田悠岐選手の頭に、栗山巧選手のフリー打撃の打球があたり救急搬送されるという、なんとも痛々しいニュースが流れました。
頭は頭蓋骨という硬い骨に覆われているとはいえ、強い衝撃を与えるのは当然良くはありません。
病院に搬送されCT検査を受けた結果『左側頭部打撲』という診断で頭部骨折も頭蓋内出血も脳しんとうの所見も見られないとのことでした。
病院では緊急な症状はないとのことでしたが、ここでは、もう一歩踏み込んで、人体解剖学から今回の怪我の影響を述べたいと思います。
柳田悠岐選手のプロフィール
出身地 広島県広島市安佐南区
生年月日 1988年10月9日(29歳)
身長 188 cm
体重 92 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手(主に中堅手)
プロ入り 2010年 ドラフト2巡目
初出場 2011年5月8日
年俸 5億5,000万円+出来高(2018年)
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B3%E7%94%B0%E6%82%A0%E5%B2%90
柳田悠岐選手の怪我の場所
左側頭部とのことでしたが、これでは範囲が広すぎます。
ソフトバンク・柳田が頭部に打球直撃で緊急搬送https://t.co/yLQ2d8qap5 pic.twitter.com/LvwQYeKolu
— サンスポコム (@SANSPOCOM) 2018年9月16日
この画像を見てみると、左手は、かなり前の方を押さえています。右手は後ろから左側面に当てていますが、地面から頭を守ったのかもしれません。
押さえている場所から、2つの骨が影響していると考えられます。
一つは蝶形骨。もう一つは側頭骨。
左手を当てている方、いわゆるコメカミに当たる部分が蝶形骨です。
側頭骨はその名前の通り、左側面の骨になります。(右手の先があたっているところ、ただし少し上過ぎますが)
画像を見たところ、私の予測ですが蝶形骨の影響のほうが大きいと思います。
頭部外傷の危険性と影響
このわずかな動きが怪我で悪くなると人体全体に影響してくることをご理解ください。
蝶形骨の影響
蝶形骨は、目が疲れたり、頭が痛くなったりすると押さえてしまう場所です。
蝶形骨の影響は多岐にわたります。構造上すべての頭部の骨に影響を与えるからです。
すべて説明するわけには行きませんので簡単に羅列します。
- 目への影響
- 平衡感覚、めまいへの影響
- 下垂体ホルモンの影響
- 副神経への影響
スポーツに関係するなら、目と平衡感覚と副神経による肩の筋肉の緊張が関係するでしょう。
側頭骨の影響
頭部の打撲だと頭部のみ影響すると考えてしまいますが、影響は頭部だけに限りません。
左の側面の打撲だと、左頭部から左足先まで関節の連動を通じて影響を与えます。
動きに影響
左の側頭骨の動きが悪くなると、左側面の筋肉が緊張してしまい動きが悪くなります。(側頭骨がよく動くと体もなめらかに動きます)
平衡感覚に影響
側頭骨の中には聴覚と平衡感覚に作用する内耳があります。側頭骨が打撲によって動きが悪くなると内耳に影響が出てきます。
プロのスポーツ選手は一般の人よりも運動感覚が優れています。わずかな平衡感覚の乱れや、筋緊張の左右の乱れが成績に影響する可能性も否定できません。
すばやく復帰するには
怪我が良くなったからといって、完全に調子が戻るとは限りません。
頭部外傷の影響は時間がたってから出てくることも少なくないことに加え、わずかな頭蓋骨の動きを見落としてしまうからです。
人体の構造機能に詳しいトレーナーがついていて、蝶形骨や側頭骨の機能をみることができるなら、すばやい復帰が望めるでしょう。
まとめ
病院では、大きな影響がなかったのでひとまず安心しました。
頭の怪我は思っているより長く影響がつづきますので、ご自身の体調をつぶさに観察して無理はなさらぬようお願いします。
追記
頭は硬いから、少しくらいの衝撃は大丈夫だと思っている方もなかにはいるかもしれません。冗談でも人の頭を叩いたりするのは絶対やめましょう。
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